【鍼灸師が解説】花粉症の止まらない咳は脳の誤作動?列缺ツボ×冷えピタで咳過敏症候群をセルフケアする方法(大阪・池田)
【概要】
花粉症で止まらない咳の原因は脳の島皮質の過敏反応。列缺ツボに冷えピタを貼るだけのセルフケア法を、2011年のエビデンスとともに鍼灸師が解説。木もれび鍼灸院。
【本文】
花粉症の咳がいつまでも止まらない方へ。その咳には、ツボ押しとセルフケアによる改善が期待できます。
「薬を飲んでも咳だけが残る」「炎症はないはずなのに喉が気持ち悪い」——花粉症の時期、こうした悩みを抱えている方はとても多いのではないでしょうか。
止まらない咳の正体は「脳の過敏反応」
最新の研究では、花粉症後に続く咳の原因が、喉の炎症ではなく脳にあることが分かってきました。
2011年にマゾーネ博士らが発表したfMRI(機能的磁気共鳴画像)を用いた研究では、慢性的な咳に悩む人は、健康な人と比べて脳の島皮質(とうひしつ)や前帯状皮質の活性化が著しく高いことが報告されています。
つまり、喉のセンサーの問題ではなく、脳がわずかな刺激を「異常」と誤って判断し、咳を出し続けている状態です。これは「咳過敏症候群(CHS:Cough Hypersensitivity Syndrome)」と呼ばれる神経学的な疾患として再定義されています。
島皮質に作用するツボ「列缺」
この「脳の誤作動」に対してアプローチできるのが、ツボ「列缺(れっけつ)」です。
列缺は手首の内側にあるツボで、東洋医学では肺経に属し、呼吸器系の症状に古くから使われてきました。近年の研究では、列缺への刺激が島皮質に作用し、炎症を伴わない咳を鎮める効果が期待できることが示されています。
列缺の見つけ方
- 両手を交差させるように重ねます
- 人差し指の先端が手首に自然に当たる位置を確認します
- その位置で親指を肘側に動かしたときに筋肉が盛り上がるラインを見つけます
- ツボのラインと筋肉のラインが交わるところが列缺です
冷えピタを使ったセルフケア法
列缺に対して、手軽にできるセルフケアがあります。
冷えピタを小さく切り、絆創膏の上に載せて列缺の位置に貼り付けるだけです。冷感刺激がツボを持続的に刺激し、咳の軽減が期待できます。
就寝前に貼れば、夜間の咳に悩まされにくくなります。営業職など声を使うお仕事の方や、学校での授業中に咳を抑えたい方にもおすすめです。
市販の置き鍼を使う方法もあります。
ツボ塾の見解
この研究結果から、花粉症後に長引く咳は単なる喉の炎症ではなく、脳の感覚処理の問題であることが示唆されます。
当院でも咳が長期間止まらないという患者さんに対して列缺を中心とした施術を行っており、咳の頻度が減った、夜眠れるようになったという改善が見られています。
花粉症の咳でお困りの方は、まず今回の冷えピタを使ったセルフケアから試してみてください。それでも改善しない場合は、鍼灸による専門的なアプローチもございます。
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【使用したエビデンス一覧】
- Mazzone SB, et al. (2011). fMRI研究:慢性咳嗽患者における島皮質・前帯状皮質の過剰活性化に関する研究
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